はざまを彷徨う

世の中の境界とそのワクワク感についての個人的雑感

2021年R-1グランプリに対するTwitter上の感情を分析してみた

 

つい先日行われた2021年R-1グランプリ

テレビを付けたら偶然やっていたので少し観ていたが、審査員の点数も一気にバンッという形で出ていて、どうもM-1グランプリのような緊張感がない。

というので、あまり長居せず、元々見る見る予定だった録画を観ていた。

 

後々Yahoo!ニュースを見てみると、どうも構成にかなり不手際があったようで、言ってしまえば「グダグダ」だったようだ。

 

ただ、所詮は酷評でお馴染みのヤフコメ。

もっと純粋にTwitter上での反応を見てみよう、ということで、「#R1グランプリ」とともに呟かれたツイートを分析し、見ている人たちが純粋にどのように番組を見ていたのかを分析してみました。

 

 

対象/やり方

    • #R1グランプリとともに、2021/3/7 19時~21時(番組が丁度やっていた時間)の間にツイートされた、計34196ツイートをTwitter APIより取得
      (念の為、その前後2時間ほども追加で取得)
    • Python用感情分析モジュール(oseti及びpymlask)でシンプルに各分ごとに感情のトレンドをみてみる

結果

ツイート数のトレンド

 

番組開始の19時のタイミングで急にツイート数が増加し、番組終盤、Finalが終わったあたりで最もピークを迎え、番組終了の21時を過ぎてからはツイート数が落ち込んでいる。

まあ、ハッシュタグ付きのツイートのみ見ている以上、特に驚きはない。

 

感情のトレンド(oseti)

 

まずosetiを使用して、ポジティブ/ネガティブのトレンドを見てみたい。

 

ツイート全体黒の縦補助線は、各ネタ終了後、R-1公式Twitterアカウント(@R1GRANDPRIX)でTwitter投票をしていたが、そのタイミングである。

ちなみにファーストステージの結果は以下の様な形である。(参考)

芸人 得点 陣内 友近 ホリ 古坂 野田 川島 ザコシ 視聴者(Twitter)
ZAZY 669 93 95 95 99 95 93 94 5
ゆりやんレトリィバァ 666 95 94 95 97 95 93 92 5
かが屋賀屋 655 90 93 96 95 94 92 90 5
高田ぽる子 652 93 89 95 92 92 93 93 5
森本サイダー 650 91 91 96 96 92 90 93 1
kento fukaya 650 92 90 94 93 92 92 92 5
土屋 647 88 96 94 95 93 90 90 1
吉住 646 90 95 94 94 91 89 88 5
マツモトクラブ 637 89 93 93 94 88 89 88 3
10 寺田寛明 633 87 89 93 93 89 88 89 5

 

Twitter投票の仕組みは、1点(いいね!)、3点(おもしろい!)、5点(爆笑!)から最も票を集めた点数が入るというものだった。

 

こうして比較すると、Twitter投票で1点だった土屋のタイミングで感情の落ち込みがある一方で、相対的には低い3点だったマツモトクラブのネタ終了のタイミングで最も感情価が高い(ポジティブ)になっているのが面白い。

お笑い賞レースでは大抵一番最初が基準となり不利と言われるが、今回の視聴者投票に関してもその傾向があったのかもしれない。

 

感情のトレンド(pymlask)

次にポジティブ/ネガティブより詳細に個々の感情のトレンドをpymlaskを使ってみてみたい。

 

先ほどと同じ様な形で見てみると、「喜」の感情がピークを迎えているのは、Finalステージのゆりやんレトリィバァのネタ終了後である。優勝者でちゃんと盛り上がりが見えるのは面白い。

加えて、osetiでの感情分析と似て、Twitter投票で1点だった土屋のタイミングで「怒」のネガティブな感情が高まっている。が、ちゃんと「喜」の感情も高まっているので、まあ評価が二分されてしまったのかもしれない。

また、「好」という感情はマツモトクラブのネタ終盤、ZAZYのネタ終了後、寺田寛明のネタ終盤で高まっている。ファーストステージトップのZAZYは勿論、ここでもやはりマツモトクラブが出てくるとともに、最下位ながらもTwitter投票では5点が入っている寺田寛明もネット上ではウケていた可能性がある。

 

 

次に割合の大きい「喜」「怒」「好」を除いた感情のトレンドを見てみたい。

 

まず目につくのはかが屋賀谷のネタ終盤における「哀」の感情だろう。ネットによると、どうやらネタが終わる前に音楽が鳴ってしまった、という情報をよく見るので、恐らくその影響だろう。

また、Finalステージ終了後にも「哀」の感情が高まっていることから、ゆりやんレトリィバァの優勝の裏でZAZYやかが屋賀谷の敗退を悲しむ声があったことがわかる。

また、「昂」の感情は、ネタ披露が始まる前にピークを迎え、それ以降は影を潜めているのも今回のR-1を皮肉を込めて示しているようで面白い。

 

まとめ

R-1に対するTwitter上の感情のトレンドを簡単に見てみたが、当然の様なものから意外性のあるものまで、色々と反応が出て面白かった。

 

今後も色々試していきたい。