はざまを彷徨う

世の中の境界とそのワクワク感についての個人的雑感

静斉たるウルムチ・新疆国际大巴扎ー中央アジアの旅・新疆ウイグル自治区(2)

  

コルガスの国境からさらに16時間程度のバス旅を経てウルムチへと向かう。

(コルガス国境については下の記事を参照してもらいたい。) 

borderpass.hatenablog.com


 

国境からウルムチまでの道中 

アルマトイ以来一緒にいるポーランド人くんは、どうやら国境の中国人女性検査官の笑顔にやられたとのこと。彼は中国に初めて来た(一番最初がウルムチというのも癖が強い)とのことだが、どうやら以前から中国にすごくハマっているらしく、中国語も独学で勉強しているらしい。

 

それゆえ、例えば中国国境で彼の代わりに入国カードの漢字を記入してあげたら

「Like A Magic!」

と言ってひどく感心されたり、時々止まるトイレ休憩所ごとに、あの漢字はどういう意味なのか等々かなり聞かれた。

 

こういう取り留めもない国際コミュニケーションは時に面倒なものに感じてしまう時がある。

しかし、かと言って道中特に何もすることが無い今回のバス旅では、ある意味での退屈しのぎとしてかなり有り難く、楽しい思い出にしてくれるものだった。

勿論第三国の人間が傍にいるという安心感こそが最も重要であったことに変わりは無いのだが。

 

ちなみに唯一の不満は、大量のカザフ人が夜な夜なウォッカ片手にバスの奥手でガヤついていて、騒音とアルコール臭に苦しめられたことである。これは運なので仕方がないのだが、如何せん自分は音に対して神経質な方なので、アルマトイでダウンロードしておいた中島みゆきの曲を無限にリピートしてやり過ごした。

(中央アジアの風景と中島みゆきの曲は非常に親和性が高い。)

 

youtu.be

  


 

ウルムチ到着

朝10時近く、ウルムチ市内にかなり近づいた所でバスを降りて一旦パスポートチェックと荷物検査を受ける。その後再びバスに乗って30分程度かけて、ウルムチ市内のホテルに到着した。正確な名前は忘れてしまったが、地図を頼りに探した結果、「乌鲁木齐西域国际酒店」であったような気がする。

hotels.ctrip.com

他のブログの情報に基づけば、バスが到着するのはウルムチのバスターミナルとのことだったのだが、どうやら一緒に乗っていた多人数のカザフ人御一行がここで降りたために、間違えて自分たちも釣られて降りてしまった。

ただ、幸いにもこのホテルにATMがあり、またGoogle 翻訳を頼りにウルムチの観光名所である大バザールへのバスについての情報ももらうことができたので、結果オーライと言ったところか。

 

ウルムチ市内の移動は基本的にバスを使用した。運賃は一律1元(16円)なのでかなり重宝される乗り物である。ちなみに乗車時に運転手近くの運賃箱に投入する形である。

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(ピンボケしているが)バス車内の様子。車内の様子はいたって普通ではある。

(ちなみにこの時には開業していなかったが、烏魯木斉地鉄が2018年10月より運行されているらしい。)

 


新疆国际大巴扎

新疆国际大巴扎(通称:大バザール)は、ウルムチ観光の欠かせない目玉の一つである。

乌鲁木齐西域国际酒店からは最寄りのバス停から直で行くことが出来た。

 

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バス停を降りて人波に乗れば、大バザールの入口に到着する。入口では手荷物検査とパスポートチェック、金属探知等を受ける。

入ってみると、その観光客数とこれまでのバザールとは異なる整然とした景観ゆえ、一種のテーマパークの中にいるような感覚を受ける。どうやら中国政府によって、「国家AAAA級景区」に認定されているようだ。実際、大道芸人のパフォーマンスや品評会等も実施されているし、ウイグル(というより中央アジア)の名産品やドライフルーツを中心に土産物が多々売っている。

明らかにこれまでの中央アジアで見てきたバザールとは異質である。

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大バザール入口の外観

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国家AAAA級景区認定前後において大々的な建て替えが行われたようだ

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バザール内の道端にある自動販売機。完全キャッシュレスである。

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この道も完全にバザール内だが、ローカルチックなものはほぼ感じられない。

 


明日はウルムチの公園たちを紹介したいと思います。