はざまを彷徨う

世の中の境界とそのワクワク感についての個人的雑感

旅早々にIPhone消失。自分への戒めを兼ねた帰国までの一部始終ーミャンマー・インドの旅(3)

 

ブログを始めたときから、最低でも一ヶ月でもブログを毎日投稿したいと高らかに、繰り返し、宣言していた。

 

しかし開始から29日目をもって、その宣言を破る形となってしまった。

(そして普通にそのまま一ヶ月が経過してしまった。)

 

それには深い訳がある。

ミャンマーの地にて、4年近く愛用してきたiPhone6が霧散してしてしまった為である。

 

今日は将来の自分に対する戒めを兼ねて、事件発生からその後の対応等についてまとめていきたいと思う。

 

 

気づいた瞬間

 

ヤンゴンで二泊したドミトリーから、バスや乗り合いバンを乗り継いで、ヤンゴン郊外のバスターミナル、アウンミンガラー・バスターミナルへと向かう。ミャンマー第二の都市、マンダレーへ向かうためだ。

車内はかなり混雑していて、特に乗り合いバンに関しては全くもって体の自由が効かない程であった。それゆえ、尋常じゃない暑さで、ポケットの中のハンカチを取り出すことでさえ一苦労のような状態だった。

そこで自分は、バッグを抱えているという甘い防御を信じ込み、iPhoneが入ったリュックサックの前ポケットを開けっ放しにしてしまった。

さらにあまりの混み具合の苦痛から少しでも抜け出したいと感じた自分は、その日の疲労感も合間って、少しうとうとしてしまった。

 

この二つが完全にアウトだった。 

 

居眠りのおかげでかなり時間感覚的には移動時間を短縮することができたので、バスターミナルに到着した瞬間はかなり気が楽ではあった。

しかし、それから数分後。

iPhoneがない。」

そう気づいた瞬間には時既に遅しであった。

 

 バスターミナルを出発するまで

 

さて、パッと見た感じどこにもなさそうなiPhoneをどうすればいいのだろうか。

一番初めに考え付いたのはバックを完全に広げることだが、バスターミナルにそんなセルフスペースなどの余裕はないので軽く調べる程度しかできなかった。

次に考え付いたのは、現地人を通して、バスターミナルまでの乗り合いバンの運行会社に落とし物の有無を問い合わせることだ。

 

しかしここで問題が発生。

それは予約したバス会社はメジャーなJJ ExpressやE-Liteではなく、Mann Yar Zarなる謎の会社だったことである。

 

メジャーどころは大抵待合室も大きく、外国人利用者も多いことから英語対応もそれなりしっかりしていそうなのだが、ローカルなバス会社だったので、英語が辛うじてできるスタッフが一人いる程度で、しかも大分忙しそうだったのでかなり苦労した。

 

仕方がないので電話だけ借り、(かなりの迷惑であることを承知で、)ヤンゴンで泊まっていたドミトリーのスタッフを通して現状について説明することとした。

バスターミナルの騒音と電波状況の悪さゆえ、かなり聞き取りに苦労したものの、なんとか出発前までにドミトリーのスタッフを通して乗り合いバンの運行会社に確認を取ってもらい、その都度次の目的地、マンダレーで宿泊予定の宿に連絡してもらうことに成功した。

 

が、何れにしても英語が通じるスタッフがいるであろう有名バス会社に依頼する方が楽かつ無難である。今後の教訓である。

 

マンダレー到着後から絶望感漂う中での対処

 

尋常じゃない不安感と共に朝5時半にマンダレーに到着。

とりあえずバスターミナルから予約しておいたドミトリーまでバイタクで移動し、そこで今の事情を事細かに説明すると共に、スマホの盗難・紛失に遭遇した際の対処法について、予備に持ってきていたAmazon Fireを使って事細かく調べた。

 

それから4時間ほど経っただろうか。

乗り合いバンの会社への確認依頼を委任していたヤンゴンのドミトリーから返ってきた答えは、「見つからず」だった。

 

正直夢であって欲しいと思ったくらいだったが、いくら経っても目を覚ますような動きはなかった。紛れもなく、現実だった。

 

その後、そこはかとない絶望感を感じつつも帰国後も含めて何とか遂行した全ての対処は以下である。

 

(1) オンライン上での機能停止手続き

自分のiPhonedocomoSIMロックがかかっていた為、my docomoのページから「紛失・盗難時の手続き」を実施した。

 

www.nttdocomo.co.jp

 

これによって、仮にiPhoneのロックが解除されたとしても、データの濫用を防ぐことができるらしい。また、万一見つかったとしてもその手続き解除も簡単に行えるらしいので安心である。(結局そのような解除設定を行う運命ではなかったのだが。)

 

(2) 家族をはじめとする連絡手段の確保

今回一番困ったのはこれである。と言うのも、今回持ってきていたAmazon Fireには家族をはじめ、知り合い誰一人のメールアドレスが登録されていなかったのである。

また、FireはLINEの使用もできない為、TwitterFacebook等のSNSをやるようなナウい親を持っていない自分はかなり途方に暮れた。

 

結局のところ、

(i) TwitterのDMを使って高校の部活同期と連絡を取る

(ii)部活の親コミュニティを通して、親のメールアドレスの取得を試みる

と言う、かなり遠回りかつ色んな人間に迷惑をかける手段で何とか国際電話等の有料手段を使わずに事情の説明をすることができたのだが、何れにしても予備のタブレット等の事前確認を怠ってはいけない。

 

(3) 「iPhoneを探す」の使用

宿で出会った日本人の方の好意で、「iPhoneを探す」と言う、自分のiPhoneGPSを探知するアプリを使って、今どこにあるのかを調べることを試みた。

が、海外でのローミングによる異常な請求を恐れて、常に機内モードに設定の上使用していた為、手がかりを見つけることは叶わなかった。

が、「iPhoneを探す」を使うことで、紛失モードに設定することができた。

 

support.apple.com

 

これによって、万一紛失状態にiPhoneがあったとして、さらにそのiPhone機内モード設定が解除され、データ通信可能な条件になった際、メッセージを表示、アラートを鳴らす、データを全消去する、と言った設定を行うことができた。

 

(4) 代替スマホの購入

Amazon Fireだけを使い、WiFi環境下のみで生き延びていくことも考えたのだが、今回の旅路の情報の乏しさを踏まえると、少なくともGPSを使ったオフライン地図くらいは使える状況にしたいと思い、1万円台前半を目安に代替スマホを購入を行った。

幸いにもミャンマー第二の都市であるマンダレーにいたことで、中華系(OppoVivoHuawei、Xiomi等)やSamsungの公式ショップがあったのは有り難かった。

 

今回購入したのはVivo Y81i。ネットの情報を見る限り、主に東南アジアやインド、パキスタン等で主に売られているようである。

 

www.gadgetsnow.com

 

価格は日本円で13000円しないくらいだったが、保護フィルムやスマホケース、1GBのSIMカードに謎のワンショルダーまでプレゼントしてくれたので普通に嬉しかった。

これまで1ヶ月近く使っているが、Vivoショップで売られていたスマホの中で二番目に安いものであった割にかなり頑張ってくれた。

今後も海外に行く際の専用機として使っていく方向である。

 

(5) 警察への届出

iPhoneを失ってから数日。

ヤンゴン方面からは何の音沙汰もなく、色々な人に話をして盗難の可能性がかなり高いという結論に至り始め、いよいよ警察に向かわざるを得ない機運が高まった。と言うのも、警察からの証明書が無ければ、クレジットカード付帯の保険申請そのものがまず出来ないからである。

 

実を言うとミャンマー警察のお世話になるのはこれが初めてではない。以前、ミャンマー・タイ国境の街ミャワディでも、国境閉鎖後に到着し途方に暮れていた際、バイタクのおっちゃんに警察へ連れて行かれたことがあった。偶然その時いたツーリストポリスの人当たりが良かったので、個人的にはミャンマー警察にはそれなりに好印象を抱いていた。(人によりけりだとは思うが。)

 

それゆえ、ミャワディよりも遥かに大きいマンダレーなら、観光客慣れなら何の心配もないだろうということで、特に警察に行くこと自体に躊躇いはなかった。

 

マンダレーのツーリストポリスは街のはずれにあった。観光がてら歩いて行こうと決めたのだが、それなりに遠く、也よりネットに書いてあった住所がガバガバだったのでだいぶ戸惑ったものの何とか発見することに成功した。

 

しかし、その警察署は、ツーリストポリスを名乗る以上はそれなりに立派な建物だろうという勝手な想像を翻す、かなりオンボロな、そこら辺にある建物の、しかも2階にあった。

 

半信半疑の状態で、庭で昼寝をしている若造に言われるがままに中に入ってみると、ちゃんとした英語が話せる若い女性警官がいた。

だいたい30分くらいだろうか、彼女に事の顛末を話した後、先輩警官のバイクで、証明書を発行する為により大きな他の警察署へ連れて行かれることになった。

 

(それなら何故こんな辺鄙な所にある警察署がツーリストポリスを兼ねているのか、というツッコミは抜きにして、)バイクの後部座席に乗って向かったのはマンダレー駅すぐそばの、さっきのところよりはまあ立派かな、というようなところであった。

 

ここで先ほどの先輩警官が話をしてくれ、大体20分くらい待った末に出来上がった書面がこれである。

 

f:id:borderpass:20190315180404j:plain

証明書。ほぼほぼミャンマー語なので文章の雰囲気さえつかむことができない。

 

何も読めない。

しかも今回の物語では何の関係もないマンダレーの宿(ACE STAR)についても言及してある、、、

ヤンゴンマンダレーで管轄が違う?的な話をカタコトの英語で説明された気もしなくもなく、若しかすると勝手に宿で盗まれたor紛失したことにされているのかもしれないが、分からない。

まあ、とりあえず証明書ではあるので、日本に持ち帰ってみるしかない。

 

(6) クレジットカード会社への連絡(帰国後)

保険申請の為には発生から30日以内に事後報告の電話をクレジットカード会社の窓口にしなければならないとのことで、帰国後なる早で帰省がてら実家に向かい、固定電話を使って電話をした。

居眠りが原因で盗難or紛失の100%な確証がない点や、マンダレーの警察での証明書の件も含め丁寧に説明したのだが、結構軽い感じで受け取られた。

それで大丈夫なのかどうかは分からないが、とりあえず保険を申請する分には特に問題はなさそうなので一安心である。

 

終わりに

ここまでが今までの顛末である。

今後は保険会社から届く書類を提出し、保管会社の判断に一任するという流れになっている。(こちらの詳細はまた機会があれば。)

 

今回消えたiPhoneは、iCloudGoogle フォト等を通じてバックアップを取っていたので、データ損失に関する被害はiCloudになかったメモ程度で抑えることができたのは不幸中の幸いである。スマホを使う際には積極的にクラウドの活用をお勧めしたい。

 

明日以降は、ヤンゴン以降の旅行記を再開していきたいと思います。